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デバイスの最大ケース温度を計算する方法

重要なデバイスデータの収集

電子機器が放散する熱量と、探しているものがわからないときに最大ケース温度の計算方法を見つけるのは、難しい場合があります。しかし、デバイスが放散する熱量を決定することは、適切な熱管理ソリューションを開発するための最初で最も重要なステップのひとつです。

お使いのデバイスには通常、購入時に付属するか、製造元から入手できる広範なデータシートがあります。ほとんどの電子機器メーカーは、この情報を顧客または見込み顧客に公開しています。ただし、情報を探さなければならない場合もあります。通常は、デバイスを購入したメーカーまたはベンダーから入手することができます。

データシートの主な用語

デバイスの最大熱負荷と電力放散を決定する際に探す重要な値のほとんどは、「熱」のセクションにあります。一般に、デバイスのデータシートには次のことが記載されています。

消費電力(W)

最大接合部温度(Tj-max、通常は°C)

接合部-ケース間の熱抵抗(Ɵjc、通常は°C/W)

熱負荷

これらのデータシートは多くの場合、電気技師を第一のユーザーとして作成されています。重要な熱情報を見つけるのが大変なこともあります。場合によっては、同じ情報でもメーカーによって記載の形式や場所が異なるため、データシートの内容を理解するのが難しいことがあります。目次やすべてのセクションにしっかり目を通してもこれらの値が見つからない場合は、これらは重要な値であるため、設計を開始する前にデバイスの製造元に問い合わせましょう。

最大ケース温度の計算

ケースの最高温度を計算するには、まずデバイスが放散する熱量に接合部とケース間の熱抵抗を掛けて、接合部からケースへの温度上昇を求めます。次に、この温度上昇の値を最大接合部温度から差し引いて、最大ケース温度を算出します。

Tjunction-max – (Ɵjunction-to-case*Pdissipated) = Tcase-max

この計算は、熱電冷却器(TEC)や熱電デバイス(TED)の場合のように、必ずしも単純ではありません。「ホットサイド」と「コールドサイド」があるため、デバイスが両側の熱を処理する方法を決定するには、計算がいくつか必要になる場合があります。

熱管理設計の次のステップ

サポートが必要な場合は、遠慮なくエンジニアリングチームにお問い合わせください。彼らはこのタイプのデータシートを読む豊富な経験を持ち合わせており、お客様にぴったりのソリューションを設計する上で役立ちます。

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